栄養学における脂質

食品・栄養

脂質(lipid)とは、水に不溶で、有機溶媒に溶解する化合物の総称。特定の化学構造ではなく、溶解度によって定義されているため、脂質に分類される化合物は多岐にわたる。
脂質を構成する主成分は脂肪酸である。

脂肪酸の分類

脂肪酸
 ┣ 飽和脂肪酸
 ┗ 不飽和脂肪酸
   ┣ 一価不飽和脂肪酸
   ┗ 多価不飽和脂肪酸
     ┣ n-6系脂肪酸
     ┗ n-3系脂肪酸
       ┣ EPA、DHA
       ┗ α-リノレン酸

  • 不飽和脂肪酸には、シス型脂肪酸とトランス型脂肪酸の2種類がある。
  • n-6系脂肪酸とn-3系脂肪酸は体内で合成できず、欠乏すると皮膚炎などが発症する。したがって、必須脂肪酸である。

n-6系脂肪酸の食事摂取基準(目安量 g/日)

男性女性
0~5(月)44
6~11(月)44
1~2(歳)44
3~5(歳)66
6~7(歳)87
8~9(歳)87
10~11(歳)108
12~14(歳)119
15~17(歳)139
18~29(歳)118
30~49(歳)108
50~64(歳)108
65~74(歳)98
75以上(歳)87
妊婦9
授乳婦10

n-3系脂肪酸の食事摂取基準(目安量 g/日)

男性女性
0~5(月)0.90.9
6~11(月)0.80.8
1~2(歳)0.70.8
3~5(歳)1.11.0
6~7(歳)1.51.3
8~9(歳)1.51.3
10~11(歳)1.61.6
12~14(歳)1.91.6
15~17(歳)2.11.6
18~29(歳)2.01.6
30~49(歳)2.01.6
50~64(歳)2.21.9
65~74(歳)2.22.0
75以上(歳)2.11.8
妊婦1.6
授乳婦1.8
  • コレステロールの摂取量は、200(mg/日)未満に留めることが望ましい。
  • トランス脂肪酸の摂取量は、1%エネルギー未満、かつできるだけ低く留めることが望ましい。

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」

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